NTTロジスコ

導入事例Case

株式会社ミシャジャパン

導入サービス | 化粧品物流

急激な荷量増加で発生した出荷ミスや店舗クレームが物流体制の見直しにより激減
全在庫を正確に把握できる倉庫管理システム導入で管理負担も軽減

  • 荷量増加に伴い出荷ミスが増加し、店舗からのクレームが毎月4~5件発生
  • 製造作業前の正確な在庫をリアルタイムに把握できない
  • 化粧品専任の担当者による管理の行き届いた物流体制を構築
  • 正確なロット管理状況をリアルタイムに把握できる倉庫管理システムの導入
  • 商品の大ヒットを受けての急激な荷量増加に柔軟に対応
  • 保管スペースを圧縮すると共に、クレームの大幅な削減により管理稼働の負担を大幅に軽減

「美肌の国」韓国発祥のコスメブランド「MISSHA」の化粧品・関連グッズ・雑貨等の
日本販売を担う株式会社ミシャジャパン。
NTTロジスコの化粧品物流を導入して、物流がどう変わったのか、
その効果と、今後の展望についてお話を伺いました。

  • 株式会社ミシャジャパン

    社長

    車 基榮 氏

  • 株式会社ミシャジャパン

    経営管理本部
    シニアマネージャー

    林 香里 氏

  • 株式会社ミシャジャパン

    経営管理本部 品質管理
    マネージャー

    齋藤 真一 氏

課題

韓流コスメブームによる荷量増加で出荷ミスが発生
既存の物流体制の抜本的な刷新を決断

株式会社ミシャジャパン(以下、ミシャジャパン)は、韓流コスメブームを牽引する化粧品ブランド「MISSHA」の日本国内における販売を担っています。現在、同社ではバラエティショップ、ドラッグストアなどに商品を卸すBtoBに加え、オンラインショップでの通信販売というBtoCの事業を展開しています。

社長の車基榮氏は、「高品質で低コスト、いわゆる“コスパに優れた” コスメを日本の皆さまにご提供するのが当社の使命です。すべての人に手が届くような商品を目指し、商品開発や流通の整備に取り組んでいます」と、事業方針を語ります。

以前の物流体制を見直すきっかけは、韓流ブームによる商品の大ヒットだったと話すのは、同社経営管理本部の林香里氏です。「人気アイドル、東方神起を広告モデルに起用した戦略が当たり、倉庫で扱う出荷量が2倍以上に増えました。当時ピッキングは目視で行っていたこともあり、現場での稼働が増え、出荷ミスが起こり、店舗からのクレームが毎月4~5件発生していました」

また、正確な在庫管理ができていないために発生する在庫差異が問題となっていたと林氏は明かします。「端数で返品された商品のロット管理ができていないため、ケース出荷できずに倉庫に残ることで、保管スペースを圧迫していました。さらに製造前在庫は週に一度、データで報告されるのでリアルタイムで把握できないという課題もありました」

当時は棚卸の際、300アイテム前後の在庫差異が発生していたといいます。コスト面についての課題もありました。急激な荷量の増加を受けて当時の委託先より荷役料金と配送料金の値上げを打診されていました。「倉庫のキャパシティの制約を考えると、従来の体制では荷量が増えてきた場合に対応が追いつかなくなる不安がありました。その上、物流コストを抑えることも課題でした。そこで、倉庫の移転を含めた委託先の変更を行い、物流体制を見直すことにしたのです」(林氏)

対策

化粧品物流の実績を評価し物流パートナーを選定
全在庫をロット単位でリアルタイムに把握できる倉庫管理システムを導入

ミシャジャパンでは、2013年5月に従来の委託先を含む7社によるコンペを実施。NTTロジスコを新たな物流パートナーに選定します。選定の理由を林氏は次のように説明します。「まずは、従来の委託先と変わらないコスト面を評価しました。さらに化粧品ではロット管理が命になります。化粧品に対する在庫管理のノウハウがあり、加えてNTTグループに対する安心感も後押しになりました」

物流パートナー選定にあたり倉庫見学を行った林氏は、当時を振り返ります。「医薬品医療機器等法(薬機法)上の化粧品製造業許可を取得した倉庫で、化粧品専任の担当者がしっかりと作業者の作業内容を管理していました。また整理整頓の行き届いた棚からのシステム化されたピッキング作業によりスムーズに作業が行われているのが印象的でした。さらに教育プログラムや作業マニュアルを見て、作業者の教育に力を入れていることもわかりました」

NTTロジスコの提案は、印刷した出荷指示書を元に目視で行うピッキング作業を、「端末を搭載した可動式作業台車」を活用した倉庫管理システム上で出荷検品を行う方法に変更するものでした。作業者が倉庫管理システムの指示通りに正確かつ効率的にピッキングをすることによりヒューマンエラーがなくなり、店舗からのクレーム削減が期待できる提案でした。

同社経営管理チームの齋藤真一氏は、品質管理について言及します。「今後の品質管理においては、ロット管理はもちろんトレーサビリティが重要になると考えています。NTTロジスコは、日本の物流事情に精通し、豊富なITノウハウを駆使して柔軟に対応していただける印象を受けました」

端末を搭載した可動式作業台車を用いたピッキング

効果

クレーム件数削減により管理稼働の負担が大幅に軽減
急激な荷量増加にも柔軟に対応し、継続的に物流を改善

2014年5月、ミシャジャパンの新たな物流体制はNTTロジスコの千葉物流センターで稼働を開始。センター内で製造・保管・検品・出荷などの作業を行っています。稼働開始後に林氏が感じたのは倉庫管理システム導入の効果でした。※

「すべての在庫が倉庫管理システムでロット管理されているので、在庫精度が格段に向上しました。返品され端数となった商品も、ロット単位でケースに荷合わせし再出荷することが倉庫管理システム上で可能となり、保管スペースの削減にもつながっています。さらに倉庫管理システム導入により出荷ミスが抑えられ、店舗からのクレーム件数も大幅に削減されました。以前は週に一度だった製造前在庫の確認が、現在はリアルタイムで確認できるため、万が一の場合にも迅速に対応できるようになりました」
2015年、日本のコスメ業界で「MISSHA」のクッションファンデーションがブームを巻き起こします。商品の大ヒットを受けて急激に荷量が増加、その余波は物流体制にも影響を与えたと林氏は振り返ります。「人員に加えて、作業台車が不足し、出荷が間に合わない状況が起きました。しかし、このような繁忙期にもNTTロジスコは迅速に人材や作業台車を調達して対応してくれました。現場の担当者が、常に柔軟に対応していただける点は助かっています」

同社は毎月、NTTロジスコと月例の会議を開催しています。NTTロジスコからの改善提案により、コスト削減の成果が出ていると林氏は語ります。「ミシャジャパンは2017年から直営店舗を閉鎖し、BtoB業務はバラエティショップ等のホールセールに集中する体制にシフトしており、NTTロジスコには各店舗からの細かい要請にも柔軟に対応してもらえています。また主力商品の外装箱入り数の見直しにより配送コストを25%削減する提案など、継続的な物流改善に取り組んでくれています」
NTTロジスコとの協業開始から約5年、同社では毎年2桁成長を続けています。車氏は、同社の将来を見据えてこう語ります。
「今後は物流を“モノ(商品)”と“コト(消費者の行動)”の両面でとらえ、商品を届けるだけではなく、消費者からの情報をフィードバックして、より効率的な事業展開を図っていく計画です。次の狙いはコンビニエンスストアへの商圏拡大です。NTTロジスコの物流体制は、今後の戦略のキーとなるでしょう」
ミシャジャパンの今後の新たな成長戦略を支えるため、これからもNTTロジスコは同社の物流改善を推進します。

 
  • ※ 株式会社ミシャジャパン様の物流改善の取り組みは、日本ロジスティクスシステム協会主催の「全日本物流改善事例大会 2016」において「物流合理化賞」を受賞いたしました

企業プロフィール

社名 株式会社ミシャジャパン
本社 東京都港区芝大門2-12-7 RBM芝パークビル4F
事業内容 「美肌の国」韓国発祥のコスメブランド「MISSHA」の日本における化粧品・化粧品関連グッズ・雑貨の販売が主な事業。バラエティショップやドラッグストア向けのホールセール、オンラインショップ販売の2軸展開で、高品質な化粧品をリーズナブルな価格で提供している。
URL http://www.misshajp.com/

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