NTTロジスコ

ニュースリリースNews Release

「AI画像認識技術を用いた自動登録・仕分けシステム」の導入について
~「AI画像認識技術×AGV(t-Sort)」で生産性30%向上と仕分けミス0%を実現~

2025年12月9日


株式会社NTTロジスコ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中江康二、以下「NTTロジスコ」)は、レンタル通信機器のリファビッシュ業務において、回収品の登録および仕分け作業を自動化する「AI画像認識技術を用いた自動登録・仕分けシステム」を導入いたしました。



  1. 導入の経緯
    NTTロジスコでは、環境負荷低減を目的とした3Reサービス※1の一環として、返却されたレンタル通信機器を再利用するため、リファビッシュ業務(回収品の登録・仕分け、クリーニング、動作試験、再生品のセット化等) ※2を実施しております。
    従来、回収品の登録・仕分け作業においては、一般家庭や事業所等から回収した使用済みの約300種類以上のレンタル通信機器本体を当社の埼玉物流センターで開梱後、作業者が機器本体に貼付されている物品名を目視確認し、備え付けのバーコードブック上で一致する物品名のバーコードを探しハンディスキャナーで読み取り、物品情報をWMS(物流管理システム)に登録する必要がありました。さらに、物品コード別の仕分けを手作業で実施する必要があり、人手頼りの作業と熟練者による作業の属人化が課題となっていました。この度、同作業工程の生産性および品質向上を目的として、当社がこれまで培ってきたAI画像認識技術とAGV(t-Sort)※3を組み合わせた「自動登録・仕分けシステム」による作業の自動化を実現しました。
    リファビッシュ業務においては、2018年にレンタル通信機器本体の「自動クリーニング作業ロボット※4」によるクリーニング工程の自動化を開始し、2020年にレンタル通信機器の付属品となる電源アダプターケーブルの「自動クリーニング・結束作業ロボット※5」による洗浄・検査・巻取り・結束作業を自動化することにより、大幅な生産性の向上を図りました。さらに、2021年には「AI画像認識技術を用いた自動検品システム※6」によるセット化検品作業を導入しており、今回、回収品の登録・仕分け作業を自動化したことにより、リファビッシュ業務全工程の自動化を実現しました。


  2. 「AI画像認識技術を用いた自動登録・仕分けシステム」の概要

    (1) 概要

    ①回収したレンタル通信機器本体の背面にある物品名の文字情報やMACアドレス※7のバーコード情報をAI画像認識技術を用いて自動判別してWMSに物品情報を登録する

    ②WMSからAGV(t-Sort)へ各物品の仕分け搬送の指示情報を送信し、自動仕分けを実施する


    (2) 特徴

    • 機器本体の画像を複数回高速撮影することによる識別精度と識別時間の最適化を実現
    • 画像識別結果を元に従来運用では「WMSへの回収実績登録」と「t-Sortによる物理的な搬送・仕分け」まで分断した別々の作業工程だったものを単一システムにより自動化・統合

    (3) スペック

    4台のAI画像認識システムと24台のAGVを利用することにより、1時間あたり約1,300台の機器の自動登録・仕分けが可能


    (4) 導入効果

    • 生産性(作業者1人当たり処理台数)を30%向上
    • 仕分けミス0%の達成による品質向上を実現
    • 熟練作業者に依存しない作業体制の確立     


  3. 今後の展開
    NTTロジスコでは、従来システム化できなかった他の物流における目視検品作業においても当システムの展開を予定しています。また当社は、お客様のレンタル・サブスクリプションビジネス等において、製品の回収から再生までの業務をワンストップで提供するリファビッシュサービスの充実を図ってまいります。



※1 3Reとは➀Reuse(回収再生)、②Repair(修理)、③Recycle(廃棄)の頭文字を取ったNTTロジスコが実施している環境配慮型サービスのこと。NTTロジスコ 3Reサービスページ

※2 NTTロジスコ リファビッシュサービスページ

※3 AGVは無人搬送車のこと。「t-Sort」とはプラスオートメーション株式会社(本社:東京都江東区)が提供する無人搬送ロボット

※4 2019年3月1日NTTロジスコニュースリリース「レンタル機器の『自動クリーニング作業ロボット』の導入について

※5 2020年8月17日NTTロジスコニュースリリース「電源アダプターケーブルの『自動クリーニング・結束作業ロボット』の導入について

※6 2021年2月1日NTTロジスコニュースリリース「『AI画像認識技術を用いた自動検品システム』の導入について

※7 ネットワーク機器の識別番号のこと





回収登録・仕分け自動化による作業の効率化






埼玉物流センターに設置した「AI画像認識技術を用いた回収登録・仕分けシステム」



※レンタル通信機器の実画像、および当社独自の技術に関わる画像の表示は割愛させて頂いております





NTTロジスコは、3.5PL®事業者として、経営ビジョン「私たちはお客様の物流を進化させ続け、お客様と社会に美しく透明な流れをつくる会社です」の実現に向け、お客様にご満足いただける安全かつ最先端の物流を提供し続けるとともに、お客様のサプライチェーン最適化に貢献するサービス・ソリューションを提供します。これらを活用し、客観的な視点でのご提案により、サプライチェーンにおけるプレイヤーをつなぐ「サプライチェーントータルコーディネーター(SCTC®)」を目指していきます。
※「3.5PL®」、「SCTC®」はNTTロジスコの登録商標です。



本件に関するお問合せ

 企画総務部 企画部門 広報担当       TEL 03-6436-8105
TOP